いのちを救う 「あなたのカルテ」を配布しています
掲載日:2020.09.17
たった1枚の紙が「命の分かれ目になる」!
いきなり聞いてびっくりされたかも知れませんね。
驚かせてすいません。
↑ 当院で配布している「あなたのカルテ」
以下は院長先生が救急で経験したホントの話。
低血糖で運ばれて来たのに治療してもすぐに低血糖に!なんで?
緊急CTで造影剤の使用には注意しなければいけない、でもこの患者さんはどんな薬飲んでるの?
修学旅行中に痙攣を起こして意識障害の学生さん、付添の先生に聞いても「分かりません」
高齢患者さんが意識不明で救急搬送、駆けつけた家族に病歴を聞いてもわからない、動転して思い出せない。
旅行者の夜間の受診。お薬手帳は持ってきましたか?→ホテルに忘れた。
皆さん、始めてお医者さんにかかる時に御自分の病気やお薬について
正確に伝えられますか?一般の方でなかなかできる人は少ないですよね。
混雑する救急外来ではこうした、ちょっとした事で「治療が遅れる」ことが
実はけっこう頻繁に起こります。
2011年3月11日の東日本大震災ではこれが如実に起きました。
津波で病院ごとカルテも流されてしまい、親族も亡くされた患者さんが避難所に溢れました。まず患者さんの病歴と過去が分からない、、、そのうち重症化したり亡くなる方も出始めて、、、日本中の医師団が被災地に入ったのですが、本当に大変でした。
院長先生もこの時に救援の医師団の一員として被災地に滞在していました。
避難所は数週間ごとに引っ越しになり、その度ごとに異なる医師団が訪問診療するため病歴の伝達が非常に困難でした。その時に院長先生が中心となって作り出したのが「あなたのカルテ」の原型です。
災害だけでなく、突然病気になったり、旅先で知らない病院にかかったりする事は日常生活でもある事です。そんな時に簡易でもいいから病歴やお薬が分かると治療が一歩も二歩も早くなります。
↑ 「あなたのカルテ」と共にお渡ししているパンフレット
見えないところでも患者を守るのが、「かかりつけ医」の大切な役割
緑町診療所ではみなさんが別の病院にかかった時、急病になった時、旅先でも医療に困らないように配慮し、仕組みを作っておくことも「地域のかかりつけ医」の役割と考えています。「あなたのカルテ」の他に患者さんの詳細な診療データは毎回刷新(アップデート)して要請があればすぐに提供できるようにしています。
「あなたのカルテ」は診療所のホームページからもダウンロードできます。
記入の仕方など、分からない事があればお気軽に質問くださいね。
最後に診療所スタッフからのお願いです。
「あなたのカルテ」と「お薬手帳」をいつも持ち歩いてくださいね。
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