睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群[SAS(サス):Sleep Apnea Syndrome]は、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。一般的にはSASの重症度はAHI(Apnea Hypopnea Index)無呼吸低呼吸指数で表し、AHIは1時間に10秒以上の無呼吸・低呼吸(浅い呼吸)の発生回数を示すものです。AHIが5回以上認められるとSASと診断されます。当院の睡眠時無呼吸症候群(SAS)治療は、ご自宅で検査、治療が行えます。また、通院が難しい方はオンライン診療(※)もご利用いただけますので、状況に応じてご活用ください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の主な症状
以下のような症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いがあります。
3つ以上あてはまる方は、当院にご相談ください。
いびきを指摘された
起床時に口や喉が渇く
起床したときに頭痛がする
夜中に何度もトイレに起きる
寝汗をよくかいたり、寝相が悪い
日中に強い眠気や怠さを感じる
居眠りで交通事故を起こしかけた
睡眠時に呼吸が止まっていると言われた
十分な睡眠時間をとっても疲労感が残る
集中力や記憶力が低下してきていると感じる
若いころ(20代程度)から10キロ以上体重が増えた
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の合併症
日本において高血圧(約4,000万人)や糖尿病(約2,000万人)の患者が多いことは知られています。SASも潜在的には中等症以上が900万人以上※で国民の13人に1人はSASであると言えます。
※Benjafield AV et al Lancet Respir Med 2019; 7(8): 687-698
以下の合併症をお持ちの方はSASの有病率が高くなります。SASに気づかないと命へのリスクをさらに上げる可能性があります。
- 高血圧
- 肥満
- 糖尿病
- 認知症
- 心臓疾患
- 交通事故
- 呼吸器疾患
- 脳卒中
SASの未治療や治療中止のリスク
治療をすることで死亡や他の病気の発症リスクを下げることができます。未治療や治療を自己判断で中断・中止するとリスクを上げことになりかねません。
突然死を含む死亡リスクは、治療中の患者と比べて約3倍※も違うと言われています。
※Marln et al.,Lancet 2005; 365: 1046-1053
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査
睡眠時無呼吸症候群(SAS)を診断するために、ご自宅でできる検査です。はじめに簡易検査(PG検査)、次に精密検査の順番で実施します。
1.簡易検査(PG検査)
胸、指にセンサーを装着して、いびきや呼吸の状態などからSASを調べる簡易検査です。ご自宅で検査ができます。検査内容は以下の通りです。
- 血中の酸素低下
- 無呼吸の回数
- いびき ほか
2.精密検査(PSG検査)
頭、胸、腹、指にセンサーを装着して、簡易検査の項目に加え、脳波や睡眠の深さ、呼吸状態など、睡眠時の詳細を調べる精密検査です。ご自宅で検査ができます。検査内容は以下の通りです。
- 睡眠状態(睡眠の質)
- 血中の酸素低下
- 無呼吸の回数
- いびき ほか
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療
重症度にあわせて適切な治療を行う必要があり、中等症から重症の方にはCPAP治療が最も普及しています。
CPAP治療
装置より圧力をかけた空気を鼻から起動(空気の通り道)に送り込み、起動を広げて睡眠中の無呼吸低呼吸を防止し、リスクを下げる治療法です。
- 効果の高い治療法で、検査結果により保険診療での治療ができます。
- はじめてお使いになる方は、治療器に慣れるまでに2〜3ヶ月かかる場合があります。
注意点
- CPAP治療中、マスクは正しく装着されていますか?
- 毎日使用するので、定期的なお手入れが大切です
- 保険診療での治療なので、月1回の受診が必要です(オンライン診療対応※)
※当院のオンライン診療について
来院の患者様を優先していますので、午前診療後又は診察状況によってご予約の時間が前後する可能性があります。
別途、オンライン通信料が800円かかります。
・現在オンライン診療の予約枠は限定しております。
・その他時間の診療が必要な場合は、ご来院いただけますようお願いします。