健康コラム【夏の健康管理:北海道での注意点と対策で快適に過ごそう!】
掲載日:2023.07.18
1.北海道の特徴と夏の健康管理対策
私が本州から北海道へ移住し、医師生活を始めて驚いた!ことの一つは、「30度を超えない涼しい気候でも、夏バテや脱水症状を発症する人がいる!!!」ことでした。その原因は何かと問われれば、答えはいくつかあります。今回は、北海道の夏の健康問題を防ぐための対策について詳しくお話します。
2.潜在的な脱水リスクと対策法
湿度が低い北海道では、汗がすぐに乾くため、自分が汗をかいていると感じにくいです。その結果、体から失われる水分量に気づきにくく、脱水症状を引き起こす可能性があります。
さらに、数日〜10日程度前から徐々に食欲や食事量が低下し、体の中の水分や塩分が低下していきます。これを「隠れ脱水」状態と呼びます。隠れ脱水は本人、とくに高齢者はなかなか自覚することが難しく、気づいた時には本当の脱水症状になっています。
これらのリスクを防ぐためには、定期的な水分補給が必要です。飲み物だけでなく、フルーツや野菜など食事からも水分を摂ることが重要です。
3.夏バテの原因と克服方法
また、強い日差しによる体力の低下や、日中の長さによる睡眠時間の短縮なども夏バテの原因となります。疲労が溜まると体調を崩しやすくなり、さらに体力を消耗する悪循環に陥る可能性があります。
こうした疲労や睡眠不足を防ぐためには、適度な休息と質の良い睡眠が大切です。特に、北海道の夏は日照時間が長いため、遮光カーテンを使ったり、アイマスクを使って質の良い睡眠を確保することをお勧めします。
4.熱中症と日射病の予防策
千歳保健所からは、ヘルパンギーナ警報が発出されています。エンテロウイルスが原因のヘルパンギーナは、他人との直接的または間接的な接触により感染します。したがって、定期的な手洗いやうがいの習慣を身につけることで感染のリスクを低減することができます。さらに、エアコンは適切な温度設定と、定期的な換気により、室内の過度な冷えと乾燥を防ぎ、喉や鼻の粘膜を保護しましょう。